2013年、3人目の長女を出産した時に、産後8日目に血圧が上がり全身の浮腫みと咳が止まらなくなり再入院しました。
入院中は通常だった血圧が産後退院してから上がる、という珍しいパターンだそうです。
今回はそのお話を書こうと思います。
酷くなっていく咳と低すぎる血圧
娘は初めての無痛分娩で産みました。
痛みは全くなく、これで子供が産めるんだ!と衝撃的な出産でした。
産む時の苦痛はなくとも、産後麻酔が切れてくると、通常分娩と同じような状態に戻っていきます。
それでも出産時の疲労がほぼない為、産後の回復も早いと思っていました。
入院期間は5日間でしたが、出産直前に出始めた咳が日に日に酷くなり、皆さん出産されたばかりだし同じ病室の方が気になるだろうなと、極力咳をしないように我慢していました。
産院は母子別室だったので、授乳時は授乳室に集まって授乳します。
マスクをしているとはいえ、咳き込むのが気になって仕方がありませんでした。
咳を抑えるのが辛くて、出産した翌日には一刻も早く退院したくなってしまいました。
次男を産んだ時に、分娩直後血圧が145になり、出血が止まらず分娩台から15時間下りられない、という経験があります。
長女妊娠時にもその話を主治医にしてあり、妊娠中、産後と血圧は気にかけて頂いていました。
ところが出産当日に上60下30だったかな・・とにかく見たことがない低い数値になり、これって生きていられるの?と思い、今度は低すぎて怖い思いをしました。
その時は数時間で上が80くらいと回復し、入院中に血圧が上がることはなく、ほっとしていたのです。
浮腫み
産後3日目、体が浮腫んできたことに気付きました。
でも私は長男、次男と産後は浮腫みが酷く、「また今回もきたか・・」
くらいに思っていたのです。
それよりも咳が気になっていて、咳が酷いことを主治医に言うと、入院が長引くのでは・・と思い、言わずにいました(これが後にとても良くなかった)
咳を我慢するのも辛いし、家に残しているまだ2歳の次男が病院に会いに来る度に帰り際大泣きするので、心配で心配で、早く帰りたかったのです。
通常通り退院が決まりました
子宮の回復は順調。
家でゆっくり休めばきっと咳も浮腫みも良くなる、と思いました。
とにかく一刻も早く家で誰にも気兼ねなく咳をしたかったのです。
それくらい必死に酷い咳込みをこらえていました。
特に夜は体を横にすると咳き込むので、眠れないままに授乳時間になり耐え難い辛さでした。
浮腫みは更に酷くなっていましたが、それでもまぁ産後はこんなものか、と思いました。
一度主治医に「浮腫み出てる?」と聞かれ、驚いて
「はい、浮腫んでいます・・」と言ったのですが、その時は主治医も多少は仕方ないね、という感じでした。
私がその時にしっかり伝えれば良かったのですが・・。
浮腫み画像
退院前に撮った足の画像です。
今思えば、よくまぁこのまま強行突破に近い形で帰宅したと思います。
別角度。
足首にくっきり線が入っているのは、浮腫み防止の着圧ソックスを履いていたからです。
履いていなければもっと酷いと思います。
どうしても家に帰りたい理由
幼い次男と、小学6年生だった長男が気になっていました。
それでも産後手伝いに来てくれていた姉に助けられた部分は相当に大きかったのですが、夫が家でどうしているんだろう?不機嫌で子供達が嫌な思いをしていないだろうか?という不安が増大してしまい「なにがなんでも帰らなければ!!」と思ってしまったのです。
産後ハイみたいな感じもあったのかもしれません。
急激に変化するホルモンには毎回泣かされます。
このような状態でも、授乳し、シャワーを浴びたり、ご飯もしっかり食べ、病院内ではとりあえずは普通に生活していました。
退院の日、予定通り長女と共に自宅に戻りました。
家事代行を頼んでいたのに、荒れている家に驚きました。
やはり帰ってこれて良かった、と思いました。
咳はどんどん悪化して、夜はほとんど眠れませんでした。
血圧が上がる
出産から8日目。
姉も帰り、私はほぼいつも通りに動いていました。
体調がとても悪かったのですが、夫は何も手伝ってくれないし、寝ていると不機嫌。
子供達にはご飯を食べさせなければいけないし、毎日掃除をしない、洗濯もしないというわけにもいきません。
夫はいつも不機嫌で、ため息ばかりつき、あっちが痛い、こっちが痛いと言っています。
「薬を飲んだ方がいいんじゃない?」と言うと
「それほどじゃない」とため息を繰り返します。
浮腫んだ足が痛くて、キッチンには長い時間立てないので、おかずは夫に買ってきてもらっていました。
頼む度ため息。
かと思うと、一人で外食して帰って来ない。
自由気ままな夫に腹が立つし、思うように動かない自分の体にも苛々していました。
まだ産んで8日。
涙が出てきました。
入院中に血圧が安定していたので、血圧に関しては安心していたのですが、あまりに体調が悪いので測ってみることにしました。
上125 下72
私にしては高い数値です。
この日、耳鼻科に行き咳を診てもらいました。
気管支喘息の可能性がある、と。
夫はめんどくさそうに「ふーん」と言っていました。
夜になり上が140を超えたので産院に電話しました。
「緊急性はなさそうなので、様子を見て下さい。
160を超えたらまた連絡して下さい」と言われました。
160まで放っておいていいなんて、大丈夫なんだろうか?という気持ちと、160ならまだだいぶあるな・・という安心したような気持ちでした。
翌日、産後9日目。
頭が痛くて、授乳中でも飲めるカロナールを飲みましが、全く効かず。
血圧は上153、下82になり、辛いので横になると咳き込んでしまい、寝ることもできません。
再入院
この日、母が来ることになっていました。
関東に住む母のお姉さんの体調が悪く、遠い私の実家から1人、お姉さんの様子を見に来ていたのです。
体調不良ですから勿論出産に合わせた訳ではありません。
母が私の自宅に来るのは数年に1度ですから、見えない力が引き寄せてくれたのかもしれません。
(本当は母が理由をつけて来てくれたのかも・・お姉さんは思ったより元気だったそうです)
母にはメールで具合が悪いことを伝えてありました。
午後には160になり、頭痛も酷く、婦人科に連絡して受診することになりました。
母の到着を待ってすぐ出られるように準備していると、夫は不機嫌。
「再入院になったらどうしよう・・」という私に
「まさか。大丈夫だろ。でもそうなってもお母さんがいるから平気じゃん?」と。
自分で子供を見る気がないの?と言い返す気力もなく。
母が来るなり「じゃあ頼んだよ。行ってくる・・」と私は玄関へ。
久しぶりの再会を喜ぶ余裕はありませんでした。
「しっかり診てもらうんだよ。」と母。
家を出ようと靴を履こうと思ったら、あまりの浮腫みで履ける靴がない。
3足くらい履いて、どれも入らない。
そのことに無性にイライラしました。
1月に真夏に履くようなスリッポンを履いていきました。
これしか入るのがなかったのです。
リビングからは、楽しそうに母と話す夫の声が聞こえてきていました。
病院に着き、待合室の椅子にぐったりと横になる私を見て、看護師さんが
「なんて可哀想なの・・早く診察室へ」と体を支えてくれました。
今思えばかなり辛かったのですが、その時は「それでもここまで歩いて来たし・・」と思っていました。
医師は妊娠、出産と私を担当してくれた主治医ではありませんでしたが、優しい先生でした。
診察の結果は高血圧、浮腫み。子宮の回復もいまいち。明確な病名のようなものはないけれど、産後の回復がとても悪いと言われました。
「これね・・再入院になっちゃうな。」と言われびっくりなような、やっぱり、なような。
「昨日の夜も電話くれたんだよね?その時は来れなかったの?」と聞かれ
「いえ、160までは様子を見てと言われて、まだ140だったもので・・」と言うと
「うーん、マニュアルではそうなのかもしれないけど、誰なんだろう、その電話に出た人・・。
状況聞いたらもう少し違った対応があるだろうに・・ちょっと後で確認しないと・・。」
と看護師さんとブツブツ・・・。
「ごめんなさいね、辛くて電話くれたのに、不安な夜を過ごされたでしょう。」と言われ、涙が出そうでした。
そんな自分に、こんなにすぐ人前で泣けるくらい不安定なんだなと・・と、なんだかがっくり。
「入院はできると思うのですが、一度家に荷物を取りに行ってきます。」と医師に言ったら
「あなたを家に戻すことは出来ないので、誰かに荷物を持ってきてもらってくれませんか?」と。
「でも夫はどこに何があるか分からないし、子供達のこともあるので、一度帰ります。」
とお願いしたのですが
「病院としてはこの状態で帰宅は許可できません。どうにかご主人に頼んで下さい。」と言われ、夫に電話。
「えー?そんなに酷いの?荷物かぁ・・・どれ?どこにあるの?どうやって行こうかなぁ。
すぐには行けないけど・・・。えー?赤ちゃんはミルクだよねぇ・・。
哺乳瓶とか?消毒みたいなやついるんだよね。あーーどうしよう。でも仕方ないよね。」と。
「頭が痛くて、血圧も150台だったし、浮腫みが酷くて・・」と言うと
「でも家にいる時もそうだったよね。」と。
いや、だからこうして入院になったのよ。
電話は切れました。
こうして私の再入院生活は始まります。
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